コラム
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イップスを野球でもビジネスでも経験した話

eguyan
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野球でよく耳にする「イップス」は、実はビジネスの世界でも起こります。私自身も野球と仕事の両方で経験し、その影響の大きさを痛感しました。

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野球から学んだイップスの怖さ

ビジネスイップスは、これまでできていたことが心理的な原因で突然できなくなる状態を指します。医学用語ではありません。イップスは野球でよく知られる言葉ですが、他のスポーツ競技でも同じように使われています。どれも共通して「簡単にできていたことが急にできなくなる」現象を指します。

大人になってからキャッチボールをすると、相手のグラブに正確に届かず、大きく逸れてしまうことが多くなりました。原因は中学時代の環境にあります。ミスを笑われる文化の中で「失敗=怖いもの」と刷り込まれてしまい、その意識が今でも影響しています。症状は残ったままです。

ビジネスの現場で起きた「ビジネスイップス」

ビジネスイップスとは、仕事においてこれまで当たり前のようにできていたことが心理的要因によって突然できなくなる状態をいいます。医学用語ではありませんが、多くの社会人に起こり得る現象です。

代表的な症状は3つに分けられます。

1.コミュニケーションの問題:会議や商談の場面で、言葉が急に出なくなったり、頭の中で文章がまとまらず声が詰まるケースがあります。

2.身体運動の異常:手が震えて文字が書けなくなったり、指が硬直してキーボードが打てなくなるなど、自分の意思に反して体が動かなくなります。

3.決断力の低下:これまでは迷わず判断できていたことが、急に決断できず時間ばかりが過ぎていきます。

    私が経験したのは「コミュニケーションの問題」と「決断力の低下」でした。特に辛かったのは、特定の相手に対して言葉が出なくなることです。普段の業務では問題ありませんでしたが、その相手と話すときだけ声が詰まり、言葉が続かなくなるのです。私が一言発すると数倍の言葉が返ってきて、批判や揚げ足取りのように感じられました。その結果、体が自然に「話すこと」を避けるようになり、心理的なブレーキがかかってしまったのです。

    決断力の低下については、仕事だけでなくプライベートでも似た傾向があるため、そこまで気にしてはいませんでした。ただし、コミュニケーション面での影響は大きく、自分の中で大きな課題となりました。

    イップスを克服するために必要なこと

    私自身、今ではビジネスイップスの症状はほとんど出なくなりました。そのために意識してきたことのひとつが「リラックスすること」です。緊張を強く感じると体も心もこわばり、症状が出やすくなります。深呼吸をしたり、話す前に少し間を取ったりするだけでも、心理的な余裕をつくることができました。

    もう一つ大切なのは「環境づくり」です。野球でもビジネスでも共通しているのは、ミスや失敗を笑われたり、過度に責められる環境では誰でもイップスに陥りやすいという点です。中学時代の部活で、顧問がいないときにミスをすると仲間から冷やかされることがありました。そうした経験が「失敗は恐れるもの」という意識を強めてしまったのだと思います。

    ビジネスの場でも同じです。会議や商談での発言が必要以上に批判されたり、成果が出る前に否定されたりすると、人は「次は言わないでおこう」と考えます。こうした積み重ねが心理的ブロックとなり、ビジネスイップスにつながるのです。

    だからこそ、組織やチームには「安心して話せる雰囲気」が必要です。ミスを責めず、失敗から学ぶ姿勢を持つこと。発言を頭ごなしに否定せず、まず受け止めること。そうした積み重ねが働く人の力を引き出し、組織全体のパフォーマンスを高めます。

    イップスは誰にでも起こり得る現象です。しかし、環境や心の持ち方次第で症状を和らげることができます。私自身も「リラックスすること」「安心できる場を意識してつくること」で少しずつ克服してきました。ビジネスの世界で成果を上げるためには、能力やスキルと同じくらい、心理的安全性が欠かせません。

    <参考>

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    EGUYAN
    富山県富山市生まれ、埼玉県川越市育ち、現在も川越在住。 ワーケーションソリューション(Well is)代表 日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー。 野球と旅とまいう〜と。がモットー。
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