東京で視野を広げたら、自分の趣味と特技のレベルが未熟だった話

東京で朝活をはじめたとき、それまで自分では「特技」だと思っていたこと、自信を持っていたことが、一気に崩れていきました。
一応多趣味だったし特技もあった
社会人になった当初、私はあまり趣味や特技がありませんでした。
趣味といえば、野球観戦、音楽鑑賞、鉄道、ドライブ。特技といえるのは、かつてバイトでやっていた料理くらい。
そんな私も、あるきっかけでテニスにはまり、スクールに通ったり、仲間と休日にコートを借りて練習したりするようになりました。
その後、自分で社会人サークルを立ち上げ、当時はまだSNSがなかったので、掲示板でメンバーを募るところから始めました。趣味としてはかなり本格的だったと思います。
当時、私は銀行系システムの部署で働くシステムエンジニア。
同期や若手の先輩にも趣味を楽しむ人はいましたが、なぜか「趣味は仕事です」という人が多く、かたや釣りの話で盛り上がっているのに、歳があまり変わらない同僚が、横から私を呼びながら「これ、今どうなってんの?」(仕事の話)って話を割ってくるような。こういう趣味の話を嫌う人がいました。
(会社なので当然といえば当然ですが)
ちなみに、その同僚とは徹夜明けに一緒に朝飲みに行ったこともありますが、そこでもやっぱり仕事の話。余計に疲れました…。
自分よりも「上」がたくさんいた
その後、私は海運業界に転職しました。社員の多くは男性で、趣味は「酒」と「ゴルフ」。
私もお酒は飲める方ですが、浴びるほど強くはありませんし、ゴルフはむしろ嫌い(プレー経験もない)。しかも周囲は平均年齢が10歳ほど上。趣味の合う人はほとんどいませんでした。
そんな中、入社からしばらくして気持ちに余裕ができた頃、丸の内で開催されていた朝活に参加するようになります。
そこで出会ったのは、自分よりもはるかに高いレベルで趣味や特技を持っている人たちでした。
私は学生時代、某大手ファミレスでの調理バイトを機に料理をするようになり、焼く、炒める、パスタを調理するなどは自動ではなく(焼いた後のコンベアオーブンはあるが)、味付けや焼き(炒め)具合は自身で確認するので、そんな手の込んだ料理はできなくても、「それなりに自信」を持っていたので、「特技は料理」と公言していたくらいです。
でも、朝活で出会ったのは、バイトや本職で本格的に調理をしている人や、プロ級の腕前を持つ料理好きばかり。私の「それなりの自信」は、音を立てて崩れていきました。
それ以外にも、カメラ、温泉、アート、文化などについて専門家レベルの知識を持つ人や、推し活に全力を注いでいる人など、まわりは濃い人ばかり。
気がつけば、自分の趣味や特技はまだまだ未熟で、とても堂々とは語れないな…という気持ちになっていました。
「自称」でいいんだ
学生時代の就職活動中、とある企業の面接で特技について話したとき、「あなたより上手な人はごまんといますよ」と言われたことがありました。
その言葉がトラウマのように残り、それ以降、私は自分の特技を自信を持って語れなくなっていました。ちなみにその会社は不合格でしたが、面接官の態度もひどかったので、今となっては入らなくてよかったと思っています。
でも、よく考えてみると、特技って「他人より優れていること」ではなく、「自分が得意だと思えること」です。他人に決められるものではないし、「自称」でいいのです。
趣味についても、自分は「広く浅く」タイプだったことがよくわかりました。趣味にしっかりお金と時間をかけている人は、その分知識や技術も深くなっていく。
「好き」で終わらせず、深く掘り下げていくことが大事なんだと思うようになりました。