会社員から独立へ。10日間で語るリアルな準備③ 会社員時代の経験で役立ったこと

会社員時代に積み重ねた経験は、独立してから大きな財産になります。今回は、私自身が「これは役立った」と感じたことを振り返ります。
人事・総務で培った知識
私は15年ほど、複数社(情報、非上場会社)で人事・総務の仕事に携わってきました。労務管理、就業規則、社会保険、契約書取扱、子会社設立、株主総会など、幅広い知識は独立後に大いに役立ちました。
特に大きかったのは「会社を運営するための裏側の仕組み」を理解できていたことです。個人事業主になっても、結局は同じように人やお金を管理し、書類を整えなければなりません。会社員時代に「仕組み」を経験していたことが、独立後に迷わず動ける自信につながりました。
ITリテラシー
最初に就いた職種はシステムエンジニアでした。その経験で得たITリテラシーは、独立後に大きな武器となりました。
自分でWordPressを立ち上げ、ホームページを整えたり、会計ソフトを導入して効率化したり。社内に頼れるシステム部門がいない中で、自分で解決できる力は圧倒的な強みでした。
「自分で環境を作り出せる力」は、独立後に最も役立ったスキルのひとつです。
社内外の折衝力
人事・総務は、社員と経営陣、会社と社外の業者など、多くの立場の人と接する仕事です。ときには板挟みになり、難しい調整を求められる場面もありました。
この経験は、独立後にクライアントとやり取りするときに活きました。相手の意見を受け止めつつ、自分の提案も伝える。そのバランス感覚は、会社員時代の折衝経験から培われたものです。
「人と人の間に立って調整する力」は、独立してからこそ本当に必要だと感じています。
会社員時代の経験は、独立後に思わぬ形で活かされました。人事・総務で得た知識、ITリテラシー、そして折衝力。これらがなければ、独立後のスタートはもっと苦しかったかもしれません。
Day4では、逆に「独立直後に困ったこと」についてお話しします。