独立したら自分でやらざるを得ない、なにげに面倒なこと

会社員を辞めて独立すると、自由が増える一方で「全部自分でやらなければならないこと」も一気に増えます。
もちろん、開業届を出すとか、すべて自分が判断しなければならないのは当たり前として、今回は、独立後にやらざるを得ない、なにげに面倒なことを書いてみます。
確定申告とインボイス、避けては通れない税務の壁
個人事業主になって最初に直面するのが、確定申告です。
私はサラリーマン時代から確定申告に慣れていたほうでしたし、人事担当として確定申告該当者に説明する立場でもあったため、大きな抵抗なく取り組めました。
しかし、インボイス制度の導入によって状況が変わりました。
免税事業者でいれば消費税の申告は不要でしたが、インボイス発行事業者になると、売上にかかる消費税を計算し、納税しなければならなくなります。
個人事業主ならほぼ全員そうかもしれませんが、消費税を取られることや、事務作業が増えるのか、と腑に落ちません。
とはいえ、取引先の要望もあり、登録せざるを得ないケースもあります。
毎月の帳簿管理や税率区分の記録、仕入税額控除の整理など、独立したからには避けられない業務として受け入れていくしかありません。
それと、あとは法律が変わるのを待ってるしかないでしょうね。
事務作業のすべてが「自分の仕事」になる
独立すると、事務作業の多さに驚かされます。
書類の準備、備品の手配、郵送の手続きなど、会社員時代は他の誰かがやってくれていた業務がすべて自分にのしかかってきます。
郵便物を出すだけでも、普通郵便、レターパック、簡易書留、内容証明郵便など、用途に応じた使い分けをするわけです。
私は人事総務職での経験があったため抵抗なく対応できましたが、これまであまり事務作業をしてこなかった方にはハードルが高いかもしれません。
また、領収書の保管や整理、帳簿記帳、請求書発行といった会計業務も日常的に発生します。
クラウド会計ソフトの導入である程度は効率化できますが、それでも「誰かがやってくれる」環境とは違います。
予約や手配、細かな手続きも全部ひとりで
出張の際の新幹線や飛行機、ホテルの予約。オンラインセミナー開催時のZoomやPeatixの設定。福利厚生的なサービスの申し込みや、セミナー登壇時の会場下見の段取りなど。
これらすべて、独立後は自分でこなさなければなりません。
会社員のときは、総務や庶務の方が予約や準備を担ってくれていたかもしれませんが、今はそのすべてが自分のタスクになります。
もちろん、外注サービスや秘書代行を使う手もあります。
ただし、継続的に利用するにはコストもかかります。スモールビジネスであるほど、どこまでを自分で担い、どこからを外注するかの判断も必要になります。
すべてを完璧にこなそうとするとパンクするので、「最低限、これだけやっておけばOK」という基準を自分なりに作ることも大切です。
完璧より継続、手間より優先順位。そうやって日々の業務をさばいています。