ひとり仕事でも「孤独」を感じない方法

独立して最初に感じたのは、自由よりも孤独でした。自分の裁量で働ける喜びは確かにあるものの、毎日ひとりでパソコンに向かっていると、じわじわと寂しさが積み重なります。もともとひとりで過ごすことは平気なタイプですが、やっぱり人と会って話す時間の方が好きです。
コロナ禍では、その「人と会う時間」が一気になくなり、オンライン越しの会話だけでは物足りなさを強く感じました。独立後もこの状態が続けば、間違いなくメンタルに影響が出ます。だからこそ、意識的に人と会う機会をつくることが欠かせません。
独立直後は「会う習慣」を先に決める
独立して間もない頃、まずは交流会に積極的に参加しました。最初は営業目的の人が多く戸惑う場面もありましたが、続けていくうちに自然体で話せる人と出会えるようになりました。そこから仕事を依頼されることもあり、つながりの大切さを実感しました。
コワーキングスペースも効果的です。特に地方資本の施設は、会員数が多すぎずコミュニティが密なため、日常的に挨拶や雑談が生まれます。木の温もりを感じる空間で声を掛け合うだけでも、孤独感はぐっと薄れます。施設によっては月1回の交流会や勉強会があり、そこから新しい協業が始まることもあります。
趣味やイベントで「仕事以外のつながり」を持つ
孤独感を和らげるには、仕事以外のつながりも重要です。私はPeatixなどのイベントサイトで興味のある催しを探し、積極的に参加してきました。地方のイベントではそのまま飲みに行ったり、情報交換をしたりと、偶然の出会いが日常に刺激を与えてくれます。
また、昔からの友人と会う時間も大切にしています。仕事とは無関係な会話や、他愛のない笑い合いは心の栄養になります。そうした予定があると、その日まで仕事を頑張れるモチベーションにもなります。
孤独を「自分の時間」に変える
ひとり仕事で孤独感を完全になくすことはできません。しかし、その孤独を「寂しさ」にするか「充実した自分の時間」に変えるかは、自分の行動次第です。
人と会う日をあらかじめスケジュールに入れ、同時にひとりで集中する日も確保する。このバランスを保てれば、仕事も生活も長く安定して続けられます。孤独を避けるのではなく、味方にする。その姿勢が、独立を長く楽しみながら続けるための鍵になります。