夏休みは独立することを考えるいい機会

今日は3連休の真っ只中です。会社によってはこのまま夏休みに入る人も多いです。普段は業務に追われて考える余裕がない独立や退職の計画も、この期間なら落ち着いて整理できます。まとまった休みは、自分の将来を見つめ直す貴重な時間になります。
夏休みは独立を考える絶好のタイミング
私の前職時代も、「山の日」をからめた3連休から1週間が夏期休暇でした。それまで勤めた会社では、製造業を除き、決められた期間内であればいつ取得してもよい制度でしたが、結局はお盆にみんな一斉に休む慣例が残っていました。こういう一律の動きは、日本の古い企業文化として根強く残っています。
とはいえ、数日間の休みは、独立を考えるにはちょうどよい環境です。もちろん独立を激推しするわけではありませんが、私自身が独立を決断したのは夏期休暇中でした。休みの間に頭をクリアにし、冷静に準備を始めることで、リスクを抑えたスタートが可能になります。
勢いで辞めるより計画的な退職を
夏休みの開放感で「来月末で退職」と決めるのは危険です。退職後は生活費と事業資金が確実に出ていきます。勢いではなく、来年3月末の退職を目標に据えて逆算するのが安全です。年度末まで在職すれば、年末調整や社会保険料の精算がスムーズになり、営業準備やスキルアップの時間も確保できます。
スケジュールの基本は「資金計画→顧客種まき→運用体制構築→退職手続き→開業届」の順です。資金は生活費6〜12か月分を目安に置き、同時に見込み顧客への挨拶や情報発信を始めます。体制は最小限から始めて固定費を抑え、フリーランス向け保険や補助金の情報もチェックします。決断は早く、支出は慎重に運ぶのが鉄則です。
ボーナス後退職はスケジュールが厳しい
「冬のボーナスをもらってから辞める」選択肢もあります。資金面では助かりますが、支給後から年度末までの3〜4か月で事業計画、営業準備、契約類の整備、開業届を一気にこなす必要があり、時間的負荷が大きいです。実行するなら、今すぐに計画と下準備を急ピッチで進める前提が欠かせません。個人的には、余裕を持った退職準備のほうが再現性が高く安定します。
ただし、もうすでに独立計画をしている人であれば話は別です。
休暇はリセットの時間であると同時に、次の一歩を描くための最高の起点になります。独立は感情ではなく設計で進めます。夏休みを使って設計図を描き、休み明けから淡々と積み上げれば、来春の独立を現実にできます。